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個人再生の費用相場と内訳|着手金・報酬金・予納金の仕組みと節約術

「個人再生って、結局いくらかかるの?」
「弁護士費用なんて、とても払えそうにない…」

3年前、離婚後に発覚した元夫の借金400万円を抱えていた私も、まったく同じ不安を抱えていました。

シングルマザーとして子育てをしながら、アパレル店長の収入だけではギリギリの生活。そんな私にとって、数十万円にもなる費用は、目の前にそびえ立つ高い壁のように感じられたのです。

でも、勇気を出して専門家のドアを叩いたことで、私の人生は大きく変わりました。

この記事では、かつての私と同じように費用面で一歩を踏み出せずにいるあなたのために、個人再生にかかる費用のリアルな内訳と相場、そして私が実際に活用した費用の節約術や工面方法を、体験談を交えながら具体的にお話しします。

この記事を読み終える頃には、費用の不安が和らぎ、新しい一歩を踏み出す勇気が湧いてくるはずです。

目次

【私の体験談】「費用が払えない…」から始まった個人再生

なぜ専門家の力が必要なの?家計簿と法律書を見比べていた日々

「なんとか自分でできないか…」

そう考えた私は、本屋さんで分厚い法律書を手に取りました。でも、ページをめくっても「再生債権」「共益債権」といった専門用語のオンパレードで、数ページで挫折…。毎日の家計のやりくりとは、まったくの別世界だったんです。

家計簿とにらめっこして1円でも節約するスキルと、法律のルールに沿って手続きを進めるスキルは、まったくの別物なんですよね。

今だから言えますが、専門家である弁護士さんにお願いしたことで、私は複雑な手続きから解放され、仕事と子育てに集中できました。専門家に頼ることは、結果的に時間と心の余裕を生み、再生への一番の近道だったと心から思います。

私が最初に抱いた「費用への3つの大きな不安」

専門家に相談しようと決めたものの、私の頭の中は不安でいっぱいでした。あなたも、こんな気持ちではありませんか?

  1. 総額がいくらかかるか分からない不安 → 「着手金」「報酬金」と言われても、結局トータルでいくらになるの?
  2. 手元にお金がない不安 → ただでさえ生活が苦しいのに、数十万円なんてどうやって用意すればいいの?
  3. 追加料金を請求されないかという不安 → 後から「これも必要です」と言われて、どんどん金額が膨らんだらどうしよう…?

この3つの不安、痛いほどよく分かります。でも大丈夫。私も同じ不安を抱えながら、一つひとつ乗り越えてきました。あなただけじゃないんです。

【全体像】個人再生にかかる費用は大きく2種類

まず全体像を掴みましょう。個人再生にかかる費用は、大きく分けて2種類あります。

①専門家(弁護士・司法書士)に支払う費用

これは、手続きをお願いする弁護士さんや司法書士さんに支払うお金です。主に「着手金」と「報酬金」があります。

  • 着手金:手続きを始める前に支払うお金。学校でいう「入学金」のようなイメージです。
  • 報酬金:個人再生が成功(裁判所に認められた)した時に支払うお金。「卒業祝い」のようなものですね。

「相談するだけでもお金がかかるんじゃ…」と心配になりますよね。でも安心してください。今は多くの法律事務所が相談料を無料にしています。まずは話を聞いてもらうことから始められるんです。

②裁判所に支払う費用

これは、手続きを進めてもらうために裁判所へ納める実費です。

申立手数料

申立書に貼る収入印紙代で、10,000円です。

官報公告費

国が発行する新聞「官報」に、個人再生をすることを掲載するための費用。約12,000円~14,000円です。

郵便切手代

裁判所から債権者へ書類を送るための切手代。債権者の数によりますが、数千円程度です。

予納金

これが少し分かりにくいのですが、裁判所が手続きをスムーズに進めるために選ぶ「個人再生委員」という監督役の方への報酬です。裁判所へあらかじめ納める「預け金」のようなもので、約15万円~25万円が相場です。

この予納金は、弁護士さんに依頼すると不要になる裁判所も多いのですが、司法書士さんに依頼する場合や自分で手続きする場合は、原則として必要になります。

個人再生にかかる費用の全体像

【費用相場】弁護士と司法書士、どっちに頼む?

では、専門家費用は具体的にいくらくらいなのでしょうか。弁護士と司法書士で相場が変わってきます。

弁護士に依頼する場合の費用相場:約50万~80万円

弁護士さんに依頼する場合、裁判所に支払う費用も全部含めると、総額で50万円~80万円くらいが相場です。

「やっぱり高い…」と感じますよね。司法書士さんより高額になるのには理由があります。
弁護士さんは、あなたの「代理人」として、裁判所での面談や債権者とのやりとりなど、すべての手続きを代わりに行ってくれるんです。

私の場合は、平日に仕事を休んで裁判所に行くのが難しかったので、すべてをお任せできる弁護士さんの存在は、本当に心強かったですよ。

司法書士に依頼する場合の費用相場:約30万~50万円

司法書士さんに依頼する場合、費用は30万円~50万円ほどが相場です。費用を抑えられるのは大きなメリットですよね。

ただし、司法書士さんの業務は主に「書類作成」に限られます。裁判所での面談には自分で出席する必要がありますし、先ほどお話しした「予納金(約15万円~)」が必要になるケースがほとんどです。

そのため、司法書士費用+予納金で計算すると、弁護士さんに頼むのと総額ではあまり変わらない、なんてこともあります。

どちらを選ぶかは、費用だけでなく、手続きの手間や安心感を総合的に考えて判断するのがおすすめです。

【私のケース】持ち家を守る「住宅ローン特則」で費用は少し上がりました

私は、「この家だけは手放したくない」という思いから、住宅ローンはそのまま返済を続けながら他の借金を整理する「住宅ローン特則」という制度を使いました。

この制度を利用すると、手続きが少し複雑になるため、弁護士費用が5万円~10万円ほど追加でかかりました。

でも、娘に「もうお引越ししなくていいんだよ」と伝えられた時の安堵感、そして今もこの家で変わらない毎日を送れていることを考えると、その価値は金額以上のものでした。

【工面のコツ】手元にお金がなくても大丈夫!私が実践した3つの方法

「理屈は分かったけど、やっぱり手元にお金がない…」

大丈夫です。私もそうでした。でも、ちゃんと方法はあります。私が実際に費用を工面した3つのコツをお伝えしますね。

方法1:迷わず相談!「分割払いや後払い」に対応してくれる事務所を選ぶ

これが一番のポイントです!多くの法律事務所では、費用の分割払いに対応してくれます。

実は、弁護士さんに依頼して「受任通知」という手紙を借入先に送ってもらうと、ピタッと返済の督促が止まるんです。本当に、魔法のように電話が鳴りやみました。

そして、これまで毎月借金の返済に充てていたお金を、そのまま弁護士費用の分割払いとして積み立てていくことができるんです。私の場合は、この方法で無理なく費用を用意することができました。

方法2:公的な支援制度「法テラス」を賢く利用する

もし収入が一定の基準より少ない場合は、「法テラス(日本司法支援センター)」という国の機関を利用する手もあります。

法テラスは、弁護士費用を一時的に立て替えてくれる制度です。立て替えてもらった費用は、月々5,000円~10,000円ずつなど、無理のない範囲で分割して返済していきます。

私も最初は利用を検討しました。利用には収入や資産の審査がありますが、シングルマザーの方など、条件に合う方は多いはずです。無料相談の際に、弁護士さんに「法テラスは使えますか?」と聞いてみるのがおすすめです。

方法3:私が実践した「相談前のプチ節約術」と心の準備

専門家への相談を決意してから、実際に費用を積み立てるために、私は家計を徹底的に見直しました。

  • 固定費の見直し:使っていないサブスクの解約、スマホのプラン変更など。
  • フリマアプリの活用:着なくなった服や読まない本を売って、数千円でも足しにしました。
  • 食費のルール作り:買い物は週に1回、まとめ買い。

大きな金額を一度に用意しようとすると、心が折れてしまいます。「まずは相談料の3,000円を捻出する」そんな小さな目標からでいいんです。小さなことから始めるのが、続けるための大切なコツですよ。

よくある質問(FAQ)

Q: 費用は一括で支払う必要がありますか?

A: いいえ、その必要はありません。多くの法律事務所では分割払いに対応しています。私も6回の分割で支払いました。まずは無料相談で「分割払いは可能ですか?」と正直に相談してみることが大切です。

Q: 住宅ローンがあると、費用は必ず高くなりますか?

A: はい、「住宅ローン特則」という制度を利用して家を残す場合、手続きが複雑になるため、追加で5万円~10万円程度の費用がかかるのが一般的です。でも、私のように、お子さんのために家を守れるメリットは非常に大きいですよ。

Q: 相談料が無料の事務所は、後から高額請求されそうで不安です…

A: その気持ち、よく分かります。私も最初は不安でした。でも、今は多くの事務所が無料相談を実施しています。大切なのは、相談の時に「費用は総額でいくらですか?」「これ以外に追加でかかる費用はありますか?」としっかり確認することです。誠実な先生は、きちんと分かりやすく説明してくれますよ。

Q: 途中で費用が払えなくなったら、手続きはどうなりますか?

A: もし支払いが難しくなった場合は、隠さずにすぐに依頼している弁護士さんや司法書士さんに相談してください。支払計画の見直しなど、きっと一緒に解決策を考えてくれるはずです。正直に話すことが一番です。

Q: シングルマザーの私でも、費用を工面して個人再生できますか?

A: はい、できます!私も同じ状況でしたが、弁護士費用の分割払いや、児童扶養手当などの公的な支援をしっかり活用することで家計を立て直し、乗り越えることができました。あなた一人で抱え込まず、まずは専門家に相談して、利用できる制度がないか一緒に考えてもらいましょう。

まとめ

個人再生の費用は、決して安い金額ではありません。かつての私も、その金額の大きさに何度も諦めそうになりました。

しかし、それは「未来への投資」です。

費用の不安で一歩を踏み出せないでいると、借金は雪だるま式に増え、状況はさらに苦しくなってしまいます。大切なのは、一人で悩まず、専門家の力を借りること。分割払いや法テラスなど、今のあなたに合った支払い方法は必ず見つかります。

この記事を読んで、少しでも「私にもできるかも」と思っていただけたら、まずは勇気を出して「無料相談」の予約をしてみてください。スマホで検索して、電話を一本かけるだけです。

その小さな一歩が、あなたの人生を再スタートさせる大きなきっかけになるはずです。私も心から応援しています。

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この記事を書いた人

シングルマザーのフリーランスライター。大手アパレル勤務から離婚を機に借金問題に直面し、個人再生で債務整理を経験。住宅を残しながら生活再建に成功した実体験をもとに、子育て世帯の家計管理や金銭教育に関する記事を執筆している。

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