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債務整理後3年で住宅ローン審査に通った!信用情報の回復と住宅購入の全記録

「債務整理をしたら、もう二度と住宅ローンは組めない…」

過去の過ちを背負い、マイホームを諦めかけていませんか?裁判所からの帰り道、息子の小さな手を握りしめながら「いつかお城は持てる?」と聞かれても、私は何も答えられませんでした。

でも、ご安心ください。離婚後に元夫の借金400万円を個人再生したシングルマザーの私でも、絶望の淵からたった3年で住宅ローンの審査に通過し、新しい家の鍵をこの手にすることができました。

大切なのは、闇雲に頑張ることではありません。正しい知識で計画を立て、着実にステップを踏むことです。

この記事では、私が実践した信用情報の回復計画から、金融機関を納得させた頭金の貯め方、面談での伝え方まで、3年間の具体的な道のりを私の全記録として包み隠さずお話しします。

目次

なぜ絶望から3年で?私が住宅ローン審査に通った3つの理由

「普通は完済後5年、長ければ10年は無理って聞くのに、なぜ3年で?」

きっと、そう思いますよね。私も最初はそう思っていました。でも、私が短期間で審査に通ることができたのには、明確な理由が3つあったんです。

1. 徹底した信用情報の管理

自分の「金融面の健康状態」である信用情報を正しく理解し、回復するまでの期間を正確に把握して、計画的に行動しました。

2. 計画的な頭金の準備と家計改善の実績

「これだけ貯められます」という数字だけでなく、「こんな風に家計を管理して貯めました」というプロセスそのものを、返済能力の証明として示しました。

3. 正直な情報開示と未来への熱意

過去を隠すのではなく、個人再生の事実を正直に伝えた上で、「なぜ家が欲しいのか」「これからどう返済していくのか」という未来への計画と熱意を、自分の言葉で伝えました。

この3つは、特別なことではありません。でも、一つひとつ丁寧に向き合うことで、金融機関からの信頼を少しずつ積み上げていくことができるんです。

この記事全体の羅針盤になるポイントなので、ぜひ覚えておいてくださいね。

【私の全記録】個人再生完了から住宅ローン審査通過までの3年間ロードマップ

では、具体的に私がどんな3年間を過ごしたのか、ロードマップ形式でご紹介します。きっと、あなたのこれからの計画の参考になるはずです。

1年目:再生計画の履行と徹底的な家計改善

個人再生の返済が始まった最初の1年。これは「信頼回復」に向けた基礎体力をつける、一番大事な時期でした。

STEP
再生計画の返済は絶対に遅れない

毎月の返済日をカレンダーの一番目立つ場所に書き、給料日すぐに返済用口座へお金を移すことを徹底しました。

STEP
家計簿アプリで全支出を「見える化」

どんぶり勘定が一番の敵。全ての支出を記録し、どこに無駄があるのかを徹底的に洗い出しました。

STEP
実践した節約術

私の場合は、固定費(スマホを格安SIMに、不要な保険を解約)の見直しと、食費を抑えるための「週末まとめ買い&作り置き」で、月に2万円の余剰資金を生み出すことに成功しました。この2万円を、住宅購入用の口座に毎月貯金していったんです。

2年目:信用情報開示とクレジットヒストリーの構築

返済にも慣れてきた2年目は、いよいよ「外」に向けてのアクションを開始しました。

STEP
初めての信用情報開示

CICJICCという信用情報機関に、インターネットで情報開示を申し込みました。自分の情報に「異動」(金融事故の情報)という文字が記載されているのを見た時は胸が痛みましたが、これが私の現在地。この文字が消える日を目標に、さらに頑張ろうと決意を新たにしました。

STEP
「クレヒス修行」の開始

信用情報が真っ白(スーパーホワイト)な状態も、ローン審査では不利になることがあります。そこで、健全な利用履歴(クレジットヒストリー)を作るために、携帯電話の本体代を分割払いに。毎月きちんと支払うことで、「ちゃんと約束を守れる人ですよ」という実績を、少しずつ積み重ねていきました。

3年目:頭金の達成と金融機関へのアプローチ

目標だった3年目。いよいよ最終段階です。

STEP
目標の頭金を達成

コツコツ続けた月2万円の貯金と、副業で始めたハンドメイド作品の売上を合わせ、目標にしていた「物件価格の2割」の頭金を達成!通帳の数字を見た時は、思わず涙が出ました。

STEP
金融機関へのアプローチ

不動産会社の方に事情を話し、私のような状況に理解のある金融機関を紹介してもらいました。面談では、個人再生の事実を正直に伝えた上で、この3年間つけ続けた家計簿と貯金用の通帳を持参。「この計画性があれば、将来の返済も問題ありません」ということを、過去の実績でアピールしたんです。

個人再生完了から住宅ローン審査通過までの3年間ロードマップ

ステップ1:自分の現在地を知る「信用情報」との向き合い方

住宅ローンへの挑戦は、まず自分の「現在地」を知ることから始まります。それが「信用情報」の開示です。

私の信用情報開示レポート、全公開します

(※以下は個人情報を伏せたイメージです)

【信用情報開示報告書サンプル】
氏名:佐藤 美咲
---------------------------------
契約内容:A社 クレジットカード
残債額:0円
返済状況:完了
異動発生日:2020年5月10日
保有期限:2025年5月
---------------------------------

私が初めてこれを見た時、注目したのは「返済状況」と「保有期限」です。「異動」の文字がまだ残っている間は、残念ながら審査の土俵にすら上がれません。

この「保有期限」が過ぎ、記録が消える日を正確に把握することが、計画を立てる上での第一歩になります。「異動」の文字が消えたのを確認した時は、本当に「再スタートだ!」と嬉しさがこみ上げてきました。

信用情報機関(CIC, JICC, KSC)ごとの特徴と開示方法

信用情報機関は主に3つあります。それぞれ加盟している金融機関が違うので、できれば3つとも開示してみるのがおすすめです。

機関名主な加盟機関開示方法・手数料など
CIC主にクレジットカード会社スマホから5分ほどで簡単に開示でき、手数料は500円です。私もまずここから始めました。
JICC主に消費者金融こちらもスマホから開示できます。
KSC(全銀協)主に銀行ここは郵送での手続きが基本になります。

少し手間に感じるかもしれませんが、自分の情報を正確に知ることが、遠回りに見えて一番の近道なんです。

ステップ2:審査に通る私になる!今日から始める5つの準備

信用情報の回復を待つ間に、審査に通るための「私」を育てていきましょう。私が実践した5つの準備をご紹介します。

1. 頭金は「見せる」ためじゃない。「覚悟」の証

「頭金は多い方がいい」とよく言われますが、なぜでしょうか。それは、単に借入額が減るからだけではありません。「目標のために、これだけ計画的に貯蓄できる人間です」という、あなたの家計管理能力と、家を持つことへの「覚悟」を示す、何よりの証明になるんです。

私は物件価格の2割を目指しましたが、まずは無理のない目標からで大丈夫ですよ。

2. 「クレヒス修行」で信用の種を育てる

債務整理後、クレジットカードを持てない期間が続くと、信用情報が真っ白な「スーパーホワイト」という状態になります。これも実は審査では不利になることがあるんです。そこで、信用情報が回復したら、まずは「信用の種まき」を始めましょう。

  • 携帯電話の機種変更を分割払いにする
  • 少額のショッピングローンを組んでみる
  • 審査の通りやすいクレジットカードを作り、公共料金など毎月必ず支払うものをカード払いにする

もちろん、絶対に延滞しないことが大前提。無理なく、安全に信用の種を育てていきましょう。

3. 勤続年数と安定収入。私がライターとして独立した理由

住宅ローン審査では「安定して返済を続けられるか」が見られます。そのため、勤続年数や収入の安定性はとても重要です。

私は当時アパレル店長でしたが、子育てとの両立と収入アップを目指して、在宅でできるフリーランスライターの仕事を始めました。最初は大変でしたが、継続的な取引先を確保し、確定申告書で安定した収入を証明できるように準備を進めました。

4. 他の借金はゼロに。当たり前だけど一番大事なこと

これは基本中の基本ですが、住宅ローンを申し込む時点で、他に借入がない状態にしておくことが理想です。カードローンはもちろん、意外と見落としがちなのが奨学金や携帯電話の分割払いの残債。完済できるものは全て整理しておきましょう。

5. 団体信用生命保険(団信)のための健康管理

住宅ローンを組む際、ほとんどの場合「団体信用生命保険(団信)」への加入が必須になります。これは、もし私に万が一のことがあった時に、ローン残高を保険で支払ってくれる、家族のための大切な保険です。

そして、加入には健康状態の告知が必要。シングルマザーとして、子どもに家を残すためにも、自分自身の健康管理がいかに重要か、この時改めて痛感しました。

シングルマザーだからこそ、諦めなかった住宅ローン戦略

「シングルマザー」というだけで、審査が不利になるんじゃないか…。そんな不安、ありますよね。でも、私たちだからこそ使える戦略があるんです。

公的支援をフル活用!私が受けた手当一覧

児童扶養手当などの公的支援は、残念ながらローン審査の年収には合算されないことがほとんどです。でも、私はこれを「貯蓄を加速させるためのブースター」だと考えました。

これらの支援で浮いたお金を、全て頭金の貯蓄に回すことで、目標達成のスピードをぐっと上げることができました。

「フラット35」という選択肢

一般的な銀行ローンだけでなく、住宅金融支援機構が提供する「フラット35」も有力な選択肢です。フラット35は、個人の過去の債務状況よりも、現在の返済能力を重視してくれる傾向があると言われています。

私も、銀行ローンと並行してフラット35の情報を集め、選択肢の一つとして検討していました。

子どもの将来と「家」を結びつけて熱意を伝える

最後の決め手は、やっぱり「想い」でした。金融機関との面談で、私は正直にこう伝えました。

「個人再生を経験し、お金のありがたみと計画的に生活することの大切さを誰よりも学びました。この経験を乗り越えた今、何よりも望むのは、息子に『おかえり』と言ってあげられる、安心して暮らせる環境です。この子のために、この街でしっかりと根を下ろしたいんです」

ただお金を借りたいのではなく、子どもの未来のために家が必要なのだというストーリーを、自分の言葉で伝えること。それが、数字だけでは伝わらない信頼に繋がったのだと信じています。

よくある質問(FAQ)

最後に、きっとあなたが疑問に思うであろうことを、私の経験からお答えしますね。

Q: 個人再生の事実は、銀行に正直に話すべきですか?

A: はい、必ず正直に話すべきです。私の経験上、隠すことは百害あって一利なしです。信用情報を見ればいずれ分かります。それよりも、再生後にいかに真摯に家計と向き合ってきたかを伝えることが、信頼を得る鍵になります。

Q: 官報の情報は審査に影響しますか?

A: 影響はゼロではありませんが、信用情報機関の情報が消え、安定した返済能力を示せれば、官報情報だけで審査に落ちる可能性は低いというのが私の実感です。大切なのは「今」のあなたの状況です。

Q: 頭金は最低いくら必要ですか?

A: 一概には言えませんが、私の場合は物件価格の2割を目指しました。これは金融機関への信頼度を高めるだけでなく、月々の返済額を抑え、自分自身の生活を守るためでもあります。

Q: 債務整理をした金融機関でもローンは組めますか?

A: 避けた方が賢明です。信用情報機関の記録が消えても、社内には記録が残っている(社内ブラック)可能性が高いです。私は個人再生でお世話になった銀行とは別の金融機関に申し込みました。

Q: 審査に何度も落ちると、さらに不利になりますか?

A: はい、不利になる可能性があります。ローンの申込履歴も信用情報に6ヶ月間記録されます。ですから、やみくもに申し込むのではなく、しっかりと準備を整えてから、可能性の高い金融機関に絞って申し込むことが大切です。

まとめ

3年前、どん底にいた私でも、計画的に一歩ずつ進むことで夢を叶えることができました。

もう一度、大切なステップを振り返りますね。

  1. まず自分の信用情報を開示して「現在地」を知る。
  2. 情報の回復を待ちながら、家計改善と頭金の準備を進める。
  3. 健全なクレジットヒストリーを作り、他の借金はゼロにする。
  4. 過去を正直に話し、未来への計画と熱意を伝える。

この記事が、かつての私と同じように「もうダメかもしれない」と俯いているあなたの、最初の一歩を踏み出す勇気になれば、これほど嬉しいことはありません。

あなたは一人じゃない。大丈夫、きっと夢は叶えられます。

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この記事を書いた人

シングルマザーのフリーランスライター。大手アパレル勤務から離婚を機に借金問題に直面し、個人再生で債務整理を経験。住宅を残しながら生活再建に成功した実体験をもとに、子育て世帯の家計管理や金銭教育に関する記事を執筆している。

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